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世界選手権とは
国際バレーボール連盟が初めて作ったバレーボールの世界大会であり、最も伝統のある大会で世界三大大会(オリンピック・世界選手権・ワールドカップ)の一つ。参加国はオリンピックの倍の24チーム。ワールドカップは2019年大会をもって廃止される方向のため、現時点において参加国の多さからも世界最高峰の大会とも言える。世界ランキングへの影響度(MATCH WEIGHT FACTOR)はオリンピックの50に次ぐ45である。
オリンピック予選には参加しないが、この世界選手権の予選には参加するという国もあるほど。日本では通称・世界バレーという名称で親しまれている。
今大会はもともとロシア(ドーピング問題によりVFRとして出場だが、便宜上ロシアと表記)での開催が決まっていたが、ロシアのウクライナ侵攻によりFIVBががロシアでの開催及びロシアの出場を認めず、ポーランドとスロベニアでの共同開催に変更となった。またロシアが参加しない事により、世界ランキング枠の次点であったウクライナが繰り上げとなった。ロシアの代わりがウクライナというのもまた皮肉な話である。
日本は昨年千葉で行われたアジア選手権の上位2カ国に入ったことで出場権を獲得し、2大会連続16回目の出場となる。
参加24カ国
- POOL A:ウクライナ・セルビア・チュニジア・プエルトリコ
- POOL B:ブラジル・日本・キューバ・カタール
- POOL C:ポーランド・アメリカ・メキシコ・ブルガリア
- POOL D:フランス・スロベニア・ドイツ・カメルーン
- POOL E:イタリア・カナダ・トルコ・中国
- POOL F:アルゼンチン・イラン・オランダ・エジプト
この24カ国は
開催国:ロシア→剥奪
前回優勝国:ポーランド
アジア代表:イラン・日本
欧州代表:イタリア・スロベニア
北中米代表:プエルトリコ・カナダ
南米代表:ブラジル・アルゼンチン
アフリカ代表:チュニジア・カメルーン
世界ランク上位12チーム:フランス・アメリカ・セルビア・キューバ・オランダ・ドイツ・メキシコ・トルコ・エジプト・カタール・ブルガリア・中国(2021年9月21日時点のランキング)
ロシアの代替国:ウクライナ
という内訳。
大会方式
1次ラウンド
24チームが6プールに分かれて1回戦総当たりを行い、各プールの上位2チームと各プールの3位6チームのうち成績上位4チームの計16チームが決勝ラウンドに進出する。
決勝ラウンド
1次ラウンドを勝ち抜いた16チームがトーナメントに分かれ
ベスト16→準々決勝→準決勝→決勝・3位決定戦
を行う。当初は2次ラウンド・3次ラウンドも予定されていたが、開催国の変更による期間短縮に伴い1次ラウンドの次は決勝ラウンドのみに変更された。このため1次ラウンド敗退のチームは3試合のみとなり、決勝まで勝ち上がっても最大7試合となる。
日本戦の日程
1次ラウンド
- 8/26(金)21:00〜vs🇶🇦カタール(世界ランク21位)
- 8/28(日)21:00〜vs🇧🇷ブラジル(世界ランク2位)
- 8/30(火)21:00〜vs🇨🇺キューバ(世界ランク13位)
🇯🇵日本の世界ランクは7位(2022年7月5日時点)
テレビ放送予定
毎回世界選手権はTBSが担当しているが、海外で開催される男子大会は2010年以降BS-TBSでの放送のみとなっており、前回の2018年大会は全て録画放送だった。今大会は時間帯もいいので全国地上波での生中継を期待したい。
2022年7月6日現在行われているネーションズリーグと同様に、FIVB公式動画配信サイトであるVolleyball TVであれば日本戦を含む全試合が生配信される予定。
[7/26追記]
月刊TVガイド(関西版)を確認したところ、7/15時点の番組編成では地上波での生中継枠はなし。金スマやドラマ「オールドルーキー」、マツコの知らない世界など人気番組の枠なので、地上波の生中継枠は難しかったのかなぁ…
[8/6追記]
こちらでつぶやきましたが、ここには男子大会の記載はなく、女子大会のみ「TBS系列 放送」と書かれていますので、男子大会の地上波はお察しというところでしょうか。日本戦はいずれも21時からといういい時間帯なので、BS-TBSでの生中継を期待しましょう。
[8/14追記]
悲報が飛び込んでまいりました…
テレビでの生中継がないことが確定した上に、Paraviレンタルでの有料配信が決定しました。なかなかな高額…
現時点での世界バレー男子大会の視聴方法をざっくりまとめています。
テレビでのライブ放送はなしとのことですが、まだBSでの録画放送の可能性は消えていないので、そこに期待しましょう。動画配信サービスだと手元に円盤で残せませんもんね。
[8/20追記]
テレビや配信に関する情報はこちらにまとめていきます↓
日本代表メンバー
8/6時点では下記のワイドロスター22名が発表されています。
残念ながら髙橋健太郎の名前がありません。ネーションズリーグでもドイツ戦を最後に試合に出いませんし、紅白戦も最初からメンバーに入っていなかったので、やはり調子良くないのでしょうか。
世界選手権もネーションズリーグの大阪ラウンドと同じ14名かなと思っていましたが、これでミドルブロッカーは小野寺・山内・村山のネーションズリーグ組に加えて、エバデダンラリー・難波のAVCカップ組か大学生の佐藤の中から1名選出されることになりそうですね。
あとは石川の捻挫の回復具合が気になるところです。
[8/9追記]
代表14名が発表されました。やはり髙橋健太郎が外れ、佐藤が選ばれています。髙橋の落選理由は「家庭の事情」と書かれている記事もありました。捻挫の回復具合が気になる石川ですが、まだ一部の練習再開にとどまっている状況とのことです。
[8/19追記]
AVCカップで活躍した樋口祐希が合流したとのこと。
日本戦の見どころ
カタール戦
初戦は、昨年のアジア戦でも開幕戦で対戦した初出場のカタール。その時は3-0で勝っているが、カタールは近年アジアの中でも力をつけてきており、過去に日本も負けたことがある相手なので侮れない。世界選手権で格下に負けると世界ランクポイントをごっそり持っていかれるので、ここはストレートで確実に勝ちたいところ。
ブラジル戦
2戦目は前回2位のブラジル。7月のネーションズリーグ大阪大会ではストレートで敗れており、やはりこの壁は大きい。その時は負傷でベンチ入りから外れていたルーカスが戻ってくるが、OPのアランはアキレス腱断裂で世界選手権には間に合わないので、今回も弟のダルランが起用されると思われる。彼は大阪大会でサーブのルーティンにアニメNARUTOの術を取り入れていることや、煉獄さんのタトゥーを入れてることで一躍注目を集めた。準々決勝の対戦相手を楽にするためにもこの壁を乗り越えたい。
東京五輪に出場したオポジットのウォレスが代表復帰するという情報が8/2時点での本人のインスタで報告された。これはアランを欠いたブラジルにとって大きな戦力となる。
キューバ戦
3戦目の相手は2016年以降対戦のないキューバ。世界最高到達点記録を持つベテランのシモンが代表復帰予定。7月下旬にコロナ感染でネーションズリーグのチャレンジャーカップ参戦を辞退することになったが、世界選手権には戻ってくると思われる。そのシモンや、現ブラジル代表のレアル、現ポーランド代表のレオンが居た2010年大会は銀メダルを獲得するなどの強さを見せたが、相次ぐ有力選手の亡命により弱体化、また2018年大会以降は大きな大会になかなか出られていなかったので、シモンの復帰は大きい。主力を欠いたチャレンジャカップ2022で優勝を飾り、2023年ネーションズリーグの出場権を獲得した。予選ラウンドの最大のヤマ場になると思われるので、キューバに勝って悪くとも2勝1敗でベスト16に進出したい。
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